家のローンの借り換えについて、今いろいろ考えている。変動金利から5年の固定金利のローンに変えていたが、その期間がもうすぐ終わるからだ。何もしないと変動金利のローンに自動的に移行する、と借りている金融機関から手紙が来た。

住宅ローンは英語では mortgage モーゲージ。アイルランドでは「モルゲージ」のように発音する。Mortgage は住宅の建設や購入、改良のための資金貸付のことで、もっと短期で一般的な借り入れの場合は loan ローンと言う。

この mortgage という単語、まん中に無声音の T がある。これを忘れて綴りを書こうとして、自動的にコンピュータに直されることがよくある。 

もともとは古フランス語 morgage で、mort「死んだ」と gaige「担保」の複合語だったそうだ。Mort はラテン語 mortus 「死んだ」から来ている。現代英語に入ってくるときにこのラテン語の T が復元され、T が発音されることはないのに mortgage と綴るようになった。ちなみに現代フランス語では、morgage という言葉は hypothèque に取って代わられたという。

近所の通りで見た不動産会社の看板。この家はいくらで売れるだろう。

金利が少しでも低い mortgage に借り換えるための方法のひとつは、家の今の市場価格に対して返済金額が半額以下であると示すことだ。これはもちろん、ローンを組む金融機関の指定した不動産会社のどれかが家の見積もりをしなければならない。

家から徒歩圏内に見積もりをしてくれる不動産会社があったので、アポなしで夫と行ってみた。すると移転でもしたのかその住所には見当たらなかった。

スーパーで買い出しだけして家に帰り、ほかの不動産会社に電話してみた。今日(金曜)は忙しいらしく、担当者が折り返し来週の火曜に連絡をすると言ってきた。なぜ月曜じゃないのかと思ったら、月曜はセント・パトリックス・デー St. Ptrick’s Day の祝日で休みだった。

もう何年も住んでいる自分の家が今どんな価値があるのか、売る予定がなくても知りたい、と何だかわくわくしている。

Receipt レシートの P が無声音であることは知っていたが、 raspberry ラズベリーも同様。最初スーパーで表示を見たときは綴りを間違えているのかと思った。

数日前、ダブリン城近くできれいに咲いていた桜。風が強くてすぐ散るかと思ったら、塀に囲まれているせいかかなり長いあいだ持ちこたえていた。桜の花の盛りに吹く風や、花を吹き散らす風のことを「花風」と言うそう。